WordPressで作成したWebサイトのバックアップ

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  • 投稿者 : 大月 茂樹

何かしらトラブルでWebサイトのデータを消失してしまうと、Webを活用したビジネスそのものがストップしてしまいそこからの収益がゼロになってしまいます。この記事では特にWordPressを使って作成されたWebサイトのバックアップ方法について解説します。

Webサイトが止まると、ビジネスも止まる

無料で使えるブログツールのWordPress(ワードプレス)は、高機能であるがゆえにCMS(コンテンツ・マネージメント・システム – Webサイトの管理ツール)としても重宝され、数多くのWebサイトへ導入されています。

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WordPressの最新版 バージョン3.8(2014年1月現在)のインストール直後の様子。スマートフォンやタブレットの著しい普及を背景に、WordPressは標準でそれらからのアクセスにも適した表示ができる仕組みの1つであるレスポンシブWebデザインを採用しています

最近では、無料ブログサービスの利用はやめて独自ドメインでWordPressサイトを作って移行するように…と著名なコンサルタントの方が啓蒙しておられたりで、一般の方であってもWordPressを使ってWebサイト制作にチャレンジされる方が多くなってきているようです。

中小企業のWeb担当の方や個人事業主の方の中でも、WordPressを使ったWebサイトの作成にチャレンジされている方は多いのではないでしょうか。私の身近でも、がんばってWordPressにチャレンジした方がいらっしゃいますが、ご自身でカスタマイズしている最中にサイトを壊してしまい、残念なことにそれまでに登録したデータを復旧できなくなってしまったそうです。専門知識の不足を嘆いておられました。

ひとつの流行のようにWebサイトへのWordPressの導入が行われている裏で、そのようなことが頻繁におこっているようです。また、WordPressを使い作成されたWebサイトに限った話ではありませんが、カスタマイズやデータの登録を終えてWebサイトを公開したあとでレンタルサーバーの事故やハッキングなどの被害にあって、Webサイトのデータが全て消失してしまい復旧ができないという事例はこれまでに何度も発生しています。

こうした事例は、なにもWordPressを使っていようがいまいが起こりえるものです。利用料が安価なレンタルサーバープランにはデータのバックアップ機能は付属していませんから、万が一こうした事故などに遭遇してしまった場合は高い勉強代を支払うだけではなく、Webを活用したビジネスそのものがストップしてしまいそこからの収益がゼロになってしまいます。

そうしたことを防ぐために、Webサイトのデータを日頃からこまめにバックアップしておくことが重要なのですが、「どうすれば良いのか?」とバックアップの方法がわからない方もいらっしゃると思います。そこで本記事では、WordPress導入の流行を踏まえてWordPressを使って作成されたWebサイトのバックアップ方法について解説します。

WordPressサイトのバックアップ手順

WordPressを使って作成されたWebサイトでは、

1. ファイルのバックアップ
WordPress本体を構成するプログラムやテーマ(主に、PHP / HTML / CSS / JavaScriptファイルなど)、投稿用にアップロードした画像データなど
2. データベースのバックアップ
データベースに蓄積された、カテゴリーやタグなどの情報、投稿そのもののデータなど

の2つを行わなければなりません。5年、10年昔の話になりますが、ホームページビルダーを使いWebサイト(ホームページ)を作成していたころはHTML / CSS / JavaScriptファイルや画像ファイルなどをバックアップするのみで良かったものの、WordPressなどWebサイトを管理するための何かしらのツールが導入されている昨今のWebサイトは、さまざまなデータをデータベース管理システム(MySQLやPostgreSQLなど)で管理しているので、それらもバックアップしなければならないので注意が必要です。上述しました私の身近な方が失敗されたという例は、データベースのバックアップをしていなかったことが原因でした。

それでは以下に、これら2つのバックアップ手順を解説します。

  • 本記事では、Webサイトのデータを手元のパソコンへダウンロードすることでバックアップとします。
  • 本記事では、特別なツールやWordPressプラグインなど使用しない標準的な手順について解説します。

1. ファイルのバックアップ

まず、WordPress本体を構成するプログラムやテーマ、アップロードした画像データなどをバックアップします。

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WordPress 3.8では、インストール直後でも1,300強ほどのフォルダ・ファイルがあるので、ダウンロードし終えるには少し時間がかかります。
また、FTPツールの設定によっては、.htaccessファイルが見えていないこともあるので注意しましょう

FTPツールを起動し、サーバーへ接続します。Webサイトのドキュメントルート(Webサイトのトップページが置かれている一番上の階層のフォルダのこと。多くの場合、public_htmlという名前のフォルダです)へアクセスして、フォルダ・ファイルを一式ダウンロードします。全てをバックアップしておくのに越したことはありませんが、日常的には、

  • 新規に投稿したときにwp-content/uploadsフォルダ
  • テーマをカスタマイズしたときにwp-content/themesフォルダ
  • プラグインを導入する前にwp-content/pluginsフォルダ
    (理想的には、併せてwp-content/themesフォルダも。理由は後述

をバックアップしておけば必要十分でしょう。

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wp-content/uploadsフォルダにはアップロードしたオリジナルの画像ファイルのほか、WordPressの設定に応じてさまざまなサイズの画像ファイルが自動的に生成・保存されています

まず、wp-content/uploadsフォルダは、投稿用にアップロードした画像ファイルなどが保存されているフォルダです。アップロードした画像は年月ごとのフォルダに仕分けされるなどして保存されていますが、これらを一式バックアップします。

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WordPress 3.8では、インストール時にtwentytwelve / twentythirteen / twentyfourteenの3つのテーマが標準で用意されていますが、これらのテーマもwp-content/themesフォルダに保存されています

次に、wp-content/themesフォルダは、WordPressのテーマが保存されているフォルダです。WordPressサイトを作成する際には無料・有料を問わずテーマを入手して利用したり、それをカスタマイズして利用したりしますが、それらはこのフォルダに保存されています。使用しているテーマのフォルダをバックアップしましょう。

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wp-content/pluginsフォルダには、インストールされたWordPressプラグインのプログラムが保存されています

プラグインを追加したり更新する際にはwp-content/pluginsフォルダをバックアップしておきましょう(なぜか?は、後述

2. データベースのバックアップ

WordPress管理ツールの [ツール] ⇒ [エクスポート] からデータベースをバックアップします。「エクスポート」とは、「あるツールやアプリで作成したデータを、他のツールやアプリでも利用できる形式にして出力する」ことです。

データベースのバックアップは、phpMyAdminなどデータベース管理のための専用ツールを使って厳密にバックアップするのが望ましくはありますが、データベースに関連する専門的な知識が必要となるためオススメしません。WordPressのエクスポート機能で十分ですので、無理せずそれでバックアップしてください。以下に、その手順を示します。

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WordPress管理ツールの [ツール] ⇒ [エクスポート] を選択
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「エクスポートする内容を選択」で「すべてのコンテンツ」が選択されていることを確認して、「エクスポートファイルをダウンロード」を押します
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お使いのインターネットブラウザーによっては、ファイルのダウンロード・保存の確認を求められるので「保存」や「OK」とします
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エクスポートしたデータはテキストエディターで開くとこのように内容を確認できます

続いて、これらバックアップデータの保管について解説します。

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中小企業、個人事業におけるWordPressを使ったWebサイト制作・運用については、以下の2冊が参考になります。

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