Webサイトをスマートフォン対応すべき商品・サービス・ビジネス

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  • 投稿者 : 大月 茂樹

スマートフォン保有率が全国平均でも5割を越えました。一方でスマートフォン対応できているWebサイトはまだまだ少数です。未対応を理由に本来得られる収益を取りこぼしている可能性がある、特にスマートフォン対応を急ぐべきWebサイトのジャンルについて解説します。

スマホ保有率は地域格差なし、若干スマホが優勢

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当方が講師をつとめた「Webサイトのスマートフォン対応」セミナーで使用したスライドより抜粋。出典は、Web担当者Forum「地方は今でもガラケー主流なのか? スマホの普及状況を地域別に調べてみた

「スマホ、スマホって言うけれど、それは東京など首都圏での話でしょ?地方はまだまだガラケー(フィーチャーフォン)だよ」と、そして、「だから、うちのWebサイトはスマートフォン対応なんてしなくてもまだまだ大丈夫」という楽観的な話を良く耳にします。

しかし実際のところは、そうではなさそうです。とある調査によると、スマートフォンの保有率は四国地方で5割を割ってはいるものの、全国平均では若干スマートフォンの方が優勢とまでなっているのが実情です。

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出典 : 総務省 「平成25年度 青少年のインターネット・リテラシー指標等」
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出典 : ママが最も使っているWEBサービスランキング2014

また、地域ではなく世代や属性といった観点からスマホ保有率や利用率を調査したデータを見てみると、ここ1〜2年でフィーチャーフォンからスマートフォンへと一気にシフトしていることが伺えます。こうしたインターネットやWebを良く利用するユーザー層がみなさんのWebビジネスの収益源となっているのですから、彼らがフィーチャーフォンでもパソコンでもなくスマートフォンでインターネットやWebを利用することがほとんどであるならば、みなさんのWebビジネスもスマートフォンへフォーカスすべきなのは当然のことです。

一方で、当方が拠点を置いている岡山のような地方において一般中小企業の経営者・Web担当者の方の話を伺ってみると、こうした状況の変化に全く気づいていない様子がよくわかります。

  • 世情に疎い
  • 自分がスマートフォンを使っていない
  • 生活者のWebの利用環境を意識していない
  • アクセス解析すらしていない
  • 見なかったことにしている

理由はさまざま推測されますが、スマートフォンの普及、保有率の変化に対して何も行動をおこさず、見過ごすことはこれ以上できない状況であると考えるべきです。

Webサイトをスマートフォン対応すべき商品・サービス・ビジネス

どのようなWebサイトでもスマートフォン対応、さらには、マルチデバイス対応が必要なわけではありませんが、特にWebサイトのスマートフォン対応をすべき、スマートフォン対応が急がれる商品・サービス・ビジネスの例を挙げてみます。

緊急性が高いサービス

  • 鍵トラブル、水回りやガスなど生活インフラに関するトラブルを解決するサービス
  • 自動車のトラブル(インロック・故障・事故など)を解決するサービス
  • 医療サービス(内科・小児科・歯科など)
  • 天気、時刻表、運行状況などの情報を提供するサービス

特に屋外、外出先で発生するトラブルや「今、確認したい。知りたい」といった欲求は緊急性が高く、その相談先や情報入手先を手元のスマートフォンで検索するのはもちろん、そこから電話をかけるなどします。パソコン用サイトが表示されコンテンツが読みにくかったり、現在地から近いのかがわかりにくかったり(スグに来てもらえるのかわかりにくかったり)、電話をかけようにも電話番号がわかりにくくかけずらかったり…など、1分1秒でも…と急いでいるユーザーは少しでもストレスを感じれば、スグにあなたのWebサイトから離脱してしまいます。

内密にしたい商品・サービス・ビジネス

  • プレゼント(サプライズなど)
  • 他人はもちろん、身内にも知られたくない趣味に関連する商品・サービス
  • 探偵など調査業
  • 美容整形・頭髪など、身体的劣等感を補完するための商品・サービス

そのWebサイトへアクセスしている様子を人に見られたくない、知られたくないといったものであれば、パソコンではなくトイレの中でスマートフォンでコッソリと…が人としての心情です。こうした商品・サービスのWebサイトの場合、ユーザーはパソコンでは一切アクセスせず、スマートフォンだけで全てを手短かに完結させようとするでしょう。

購入までの検討期間が長い商品・サービス

  • 不動産(賃貸物件)仲介
  • 中古車売買
  • ブライダルサービス
  • 求人サービス

時間をかけてシッカリと情報収集や比較などを行い、慎重に購入などを決定したい商品やサービスのWebサイトへは、自宅などでしっかりを腰を据えてパソコンでアクセスするだけではなく、外出時などのスキマ時間を利用してスマートフォンでもアクセスします。特に不動産(賃貸物件)仲介や中古車売買、求人サービスといったものは、ユーザーは「良いものが出て来ないか?出て来たときに、他人に先を越されないように…」と常に情報をチェックし、良いものがあれば即アクションしたいという気持ちがありますから、それに応えるためのスマートフォン対応は必須です。

Webサイトそのもののスマートフォン対応(作り方)という話からは逸れますが、そうしたジャンルのWebサイトの場合は単に商品やサービスに対しての問い合わせフォームを設置するだけでなく、「最新情報を受け取る」といったようなメールマガジンへの登録やFacebookページへの「いいね!」を誘導することで、まずは見込客リストを手に入れるといったようなオファーを下げる工夫も成果へ結びつけるための施策としてとても重要です。

店舗型ビジネス

店舗型ビジネスの場合、「商品の在庫があるか?」「店が開いて(空いて)いるか?」や、飲食店の場合は特に「予約が取れるか?」といった確認・問い合わせは、ユーザーは大概において電話で行います。フォームを設置していても、人と話すことがよほど苦な人でない限りは使われないでしょう。問い合わせても、即時性がないことを知っているからでもあります。

もちろん、Webサイトそのものも外出先からスマートフォンでアクセスされることが多く、特にアクセス情報は必須のコンテンツです。その要となるアクセスマップは、Google Mapsを使う他に選択肢はないでしょう。これは店舗型のビジネスに限らず、一般企業のWebサイトにおいても同様です。Google Mapsのナビ機能を利用すれば、現在地から目的地(店舗やオフィス)まで迷うことなく移動できるからです。

スマホ対応しないのは機会損失、本来得られる収益を取りこぼしている

スマートフォンの保有率が全国平均でも過半数を越えました。もしあなたのWebサイトがスマートフォン対応できていないのであれば、過半数のユーザーが我慢しながら使っている…ということです。スマートフォンからのアクセスやスマートフォンでの利用への未対応を理由に離脱され、対応していれば拾え、手に入れられている収益を取りこぼしている可能性があります。

商品やサービス、ビジネスのジャンル、そして顧客層などによってWebサイトへアクセスするユーザーの層、そして、そのユーザーがWebサイトへアクセスする際に用いているデバイスは異なりますから、スマートフォン対応の必要性・緊急性が低いWebサイトももちろんあります。

しかし、この1〜2年でさらに(じわじわと)スマートフォン保有率は上昇するでしょう。一方で、スマートフォン対応ができているWebサイト、スマートフォンからのコンバージョン獲得を意識しているWebサイトは、現時点ではまだまだ少数です。何かしら言い訳をしてスマートフォン対応を遅らせ、その間に競合他社に差をつけられてしまってからでは手遅れです。

ですから、あなたが上述したような商品・サービス・ビジネスを取り扱っているのであれば、今すぐWebサイトのスマートフォン対応へ取り組むべきです。もし、あなたがまだスマートフォンを使っていないのであれば、まずはフィーチャーフォンからスマートフォンへと乗り換えるべきですし、顧客になったつもりでスマートフォンを使って自分のWebサイトを利用してみて、使いにくさや不親切さを身を以て体験するのが良いでしょう。

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