インターネット集客チュートリアル
ホームページの制作を制作会社へ依頼しないという選択 -「成功体験」を自社で作る
中小企業・小規模企業者における集客を目的としたインターネット活用は、中・長期的な視点から継続的に取り組む姿勢が特に重要です。ただし、そのためのモチベーションを作るには「成功体験」が欠かせません。それを得るには、ホームページの制作 、加えて、そもそもの集客やコンバージョン獲得のための施策の立案や実践をホームページ制作会社へ依頼するのではなく、自社で実行することが実は最も有効です。
投資のために必要なのは「成功体験」
一口に「インターネットで集客する」と言っても、ホームページや業界専門のポータルサイトサービス、SNS(ソーシャルネットワーキングサービス)、アプリなど活用の切り口はさまざまです。これらのうち、みなさまが最初に想起・着手されるのはやはりホームページであり、その制作でしょう。
中小企業・小規模企業者のみなさまがホームページの制作を検討したとき、大きく2つの選択肢があります。ひとつは、ホームページ制作会社へ依頼して制作する。もうひとつは、自社で作成するというものです。
- 1. ホームページ制作会社へ依頼して制作
- ホームページ制作会社をインターネット検索を通じて見つけたり、既に取引のある広告代理店を介してホームページ制作会社へ依頼したりなどして制作する
- 2. 自社で作成
- ホームページビルダーやホームページ作成サービス(ブラウザー上での操作で、ホームページの作成から公開まですべてが完結するサービス)を利用して、自社で作成する
当然のことですが、一般の中小企業・小規模企業者にはインターネット集客にかけられる潤沢な予算はありません。その限られた予算の中でホームページの制作も検討するのですから、予算はさらに限られます。
そして、最初の一歩を踏み出せないのは「ホームページを活用すれば収益につながりそうだ」と思えないからでしょう。制作会社から提示された見積額に「こんなに高いの?」と驚いてしまう、拒絶反応が出てしまうのは、そのためです。
逆に「成功体験」をひとつでも得られ、「こうすれば売れた!・売れる!」という方法をひとつでも見つけられれば、みなさまは躊躇なく投資するハズです。
そこで、中小企業・小規模企業者のみなさまへ勧めたいのは、まず自社でホームページを作ってみることです。なぜ、ホームページ制作会社へ依頼するのではなく自社で作ることを勧めるのか? その理由とは?
ホームページ制作会社へ依頼しない理由
ホームページ制作会社の多くは、「ホームページを作る(だけの)会社」だからです。
みなさまの会社、会社が属する業種・業態、みなさまの会社が販売されている商品やサービス、そして、みなさまの会社のお客さまのことに、興味はありません。
「作ることが好き。作ることに集中したい」のが本音、本心と言っても、過言ではないでしょう。
もちろん、ホームページを作るために必要な技術や知識は豊富に持っています(とは言え、ネット検索して見つけたコードをコピー&ペーストばかりしている、低レベルな制作会社は案外多いものです)。見栄えの良いデザインにすることにも長けています。
しかし、潜在客や見込客にホームページへアクセスしてもらうための施策の立案やその実践には長けていません。また、潜在客や見込客にホームページへアクセスしてもらっても、そこからコンバージョン(購入やお問い合わせといったアクション)へ結びつけるためのノウハウを持っていないことも多いです。
それらについては素人レベルであることが多く、そもそもそれらに興味がないことも多いです。むしろ、インターネットが一般解放された2000年前後から自力でインターネット集客、ホームページ集客に取り組んで来た一般の中小企業・小規模企業者のホームページ担当者やECサイトの運営者の方のほうが、圧倒的にノウハウを蓄積しています。
そんな会社、そんな人たちへ依頼して制作したホームページで、集客できるでしょうか? コンバージョンを得られ、売上や利益があがるでしょうか?
「大枚叩いてホームページを作ったけど、全然ダメだった」をなくすためには?
中小企業・小規模企業者のみなさまがホームページ制作会社へその制作を依頼する際には、会社や商品・サービスのことを真剣・親身に考えてくれて、集客やコンバージョンのための施策の立案や実践を(さらには、ホームページ制作費用の中にはそれらの費用も含まれていると)期待されるでしょう。
ホームページが完成すれば困ってしまうほど集客できて、「うちは何もしなくても、ホームページ制作会社が代わりにやってくれる」と期待されることも多いようです。
しかし、残念ながら、それらは期待ハズレに終わることが多いのです。その理由は、上述した通りです。
つまり、「業者なのだから、任せておけば良いだろう」と安易にホームページ制作会社へ依頼してしまうと、みなさまの出費は投資にはならず、消費や浪費に終わってしまう可能性が非常に高く、「大枚叩いてホームページを作ったけど、ダメだった」ですとか、「ホームページ制作業者なんて、ロクなもんじゃないな。儲けさせただけだ」となってしまうのです。
仮に、インターネット集客への初めての投資がそうした顛末を迎えたとすれば、みなさまは二度と投資を検討しなくなるでしょう。
そこで、みなさまへオススメするのが、ホームページをまず「自社で作る」という選択です。
ただ、ホームページ制作会社を擁護しておきますと(当方も制作会社の端くれですので)、もし、「ホームページを作れば誰でも売れる、何でも売れる、スグに売れる(短期的に成果をあげられるものだ)」と。また「ホームページ制作会社に『作らせた』のに全然ダメだった」と考えている(いた)ならば、ホームページ制作会社ではなく、みなさまに原因があるかもしれません。
ホームページを自社で作る理由
主だったものを挙げれば、ホームページを自社で作る理由、つまりベネフィットには次のようなものがあるでしょう。
- 1)金銭的コストがかからない
- 必要なのはみなさまの時間的コストのみ
- 2)売り方を知っている
- 自社の商品・サービスの特徴はもちろん、それらを販売する際にどのような顧客へどのようにアプローチすれば良いかを、経営者・営業さんは大変良く知っている
- 3)何度でも試せる、何度でも失敗・修正ができる
- 「こうするとアクセスが増えるのでは? 注文が増えるのでは?」といった施策を何度でも、スグに試せる。失敗しても、スグに軌道修正できる
- 4)ノウハウを蓄積できる
- そうして成功と失敗を繰り返すことにより、独自に(の)ノウハウを蓄積できる
- 5)成功体験がモチベーションを生む
- 何より、自社で試行錯誤の末に得られた成功体験は、継続への強いモチベーションへとつながる
ひとつめに「金銭的コストがかからない、必要なのは時間的コストのみ」を挙げましたが、中には「そんな時間はない、時間などかけられない」とおっしゃる方がいらっしゃるかもしれません。
ただ、ここで良く考えてみてください。
- 今、目の前に仕事はあるかもしれないが、1年後、3年後、5年後...も同じように同じ仕事があるのか?
- 今、効率良く収益をあげられる方法が他にあるかもしれないが、1年後、3年後、5年後もそれで収益をあげられるのか?
中小企業・小規模企業者において、インターネット集客は将来におけるリスク回避・リスク低減を図る有力な手段です。将来を見越し、インターネットを活用して直接取引の顧客を増やしたり、市場(地域)を拡げたり、新たな事業フィールドを開拓したりする。そのためには、中・長期的な視点から継続的に取り組む姿勢が最も重要であり、そのためのモチベーションを作るには成功体験が欠かせません。
そして、その成功体験を得るには、ホームページの制作、集客やコンバージョンのための施策の立案や実践をホームページ制作会社へ依頼するのではなく、実は自社で行うのが最も有効なのです。
なぜなら、ホームページ制作会社の多くは「ホームページを作る(だけの)会社」だからです。そして、自社の商品・サービスの特徴はもちろん、それらを販売する際にどのような顧客へどのようにアプローチすれば良いかを良く知っているのは、みなさまだからです。
まずは、自社で作る。そして、集客やコンバージョンのための施策の立案や実践を試行錯誤して自社でやってみる。もし、限界や行き詰まりに直面したとして、その原因がホームページの見栄えであるとすれば、ホームページデザインを得意とするホームページ制作会社へデザインの改変を依頼する、集客に問題があるとすればそれを得意とするホームページコンサルタントへ相談すれば良いのです。
まとめ
本記事をお読みいただいたみなさまの中には、「過去にインターネット集客、ホームページ制作へ投資してみたが失敗した。ホームページ制作会社なんて信用ならない」と仰る方がいらっしゃるかもしれません。
であれば、なおさら一度「自社で」挑戦してみましょう。試行錯誤してみてください。そして、「成功体験」を手に入れてください。
インターネット集客への投資は、みなさまの会社の将来への投資です。中・長期的視点が必要で、成果を出すには時間がかかります。ですから、一日でも早く始め、継続することが大切です。危機が目の前に迫ってからでは遅いですから。
「明日から」と言わず、ぜひ、今日から始めてください。